ネイティブ・アメリカンの人々の智恵は、地球に存在するものすべてを観察し、どんなことからでも人生のレッスンを機敏にとらえる目をもっていることでしょう。
この智恵が詰まった「メディスンカード」から、今月のテーマのカードを引かせて頂きました。出てきたカードは「４１・クジラ」。このアニマル・メディスンのメッセージをお伝えする前に、メディスンカードがどういうものかお伝えしたいと思います。

「メディスン」とは、医術、医学、薬、魔法、魔術、神聖な儀式のことであり、各個人と大いなる神秘との絆、及び、各個人と全生命との繋がりを向上させるあらゆる要素を指します。肉体と感情、思考、精神を癒す術はすべてメディスンです。母なる大地へ、そして友人、知人、家族、その他大地を共有するあらゆる仲間たちに絶えずヒーリング(癒し)を起こす生き方もまたメディスンです。ネイティブ・アメリカン式メディスンの真髄は「宇宙との完璧な調和を保って母なる大地の上を歩く生き方」。だから、すべてを含んだ「人生の道程」がそのままメディスンなのです。
人生のレッスンを機敏にとらえる目を持っていたら、人間の仲間である生き物が見せる習性や行動パターンに、ヒーリングのメッセージを読み取ることができるでしょう。真実のメディスンという貴重なギフトは無料なのです。各レッスンは一つずつ、主要な教えを提供します。その教えをわかりやすく単純化するために、一匹のアニマルが一つの教えを担当します。各レッスンは、私たちが呼び出して利用できるパワーを示してもいます。
アニマルのパワーを呼び出す行為は、その動物の本質(強さ)と一つになる欲求を示す行為です。動物王国の兄弟姉妹を理解するプロセスは、ヒーリングのプロセスです。このプロセスには謙虚さと直感をもってアプローチする必要があります。各々の魂が良い赤い道の上で学ぶ必要があるレッスンはおのずと選ばれ、兄弟姉妹がそのレッスンを見せてくれます。これは人間になるレッスン、無防備になるレッスン、神聖な存在との一体感を探究するレッスンです。レッスンとはパワーの道の道しるべ。大いなる神秘の内で己が果たすべき役割を知り、すべての生命を教師として敬う時、知恵と理解がパワーに変わります。レッスンは無限であり、永遠に続きます。学びが終われば魔法も寿命も終わるのです。
このカードが提供するのは、直感を育て、自然界の真実を探求し、大いなる神秘の内に生きる創造物たちと繋がり、沈黙の中に見えるものを観察する方法のほんの一部です。頭の中のおしゃべりが止んで沈黙が訪れる時、初めて受け取る準備ができます。受け取ること、つまり受容の精神は、神聖で豊かな恵みなのです。沈黙してカードを引けば、「不思議な新世界」が動物王国の兄弟姉妹を通してあなたに働きかけるでしょう。

　相手が人間であれ動物であれ自然界の脅威であれ、「何か」からメディスンを授かろうとする時には、「敬意をはらい、謹んで援助を乞う」態度を守らなくてはなりません。例えばネイティブ・アメリカンの子供たちが迷子になると、「こんな時は両親のメディスンを呼べばいいのだ」と知っています。すると、肉体はなくとも、両親の力がそこに来て子供たちを守ります。一方両親は、子供たちが自分を呼ぶ声を感じると魂の目で子供たちの見ている風景を見て、その場所を特定します。この種のパワーは一体感、つまり、「各個人の内部には他の全員と共有している部分が備わる」という考えの上に成り立ちます。これが「一体感の法則」です。
特定の才能を使う必要に迫られた時、その才能に対応するアニマルのパワーやメディスンが呼び出されます。宇宙に存在するすべては一つの基本構造～原子～から成るのだから、「私たちは互いに原子という共通単位を通してコミュニケーションする」と仮定してもあながち唐突とは言えないでしょう。原子とは大いなる神秘の内で活動する創造の源。別の言葉で言えば、グレート・スピリットなのです。このような真実を教える伝統が、ネイティブ・アメリカンを智恵に導きました。同じく真実が、あなたのために智恵の扉を開くことを祈ります。

４１番　クジラ
　クジラは泳ぐ図書館だ。母なる大地の歴史を保管する。遠い昔、私たちの祖先がクジラを犬の星シリウスから連れて来たという。
　生物学者は「クジラは哺乳類で、数百万年以前には陸地に棲んでいた可能性が非常に高い」と指摘する。ネイティブ・アメリカンの伝説によると、クジラが海に棲むようになったのは地球にシフトが起きてレムリア大陸が水の下に沈んだからだ。
　地球上のさまざまな地域に残る絵文字には、赤い人種が西方から海を超え北アメリカ大陸へ移動するに至った大災害と、ムー大陸のことが刻まれている。絵文字のシンボルは、水が引いた後に強固な大地を求めて私たちの先祖が旅した幾つもの山や川を記す。
　クジラは亀の島（ネイティブ・アメリカンは北米大陸をこう呼ぶ）が形成される過程を見ていた。そしてもとあった大陸の知識が死なないように、記録を保管している。空から火が降り、亀の島以外の陸地が火を噴く時、ムー大陸は再び浮上するという。これを「地球の次の変化の合図」とするネイティブのメディスン・マンたちは、合図の兆候を見守っている。大地の子供たちが次の変化を生き残るためには、全員が一つとなってすべての道、すべての人種を認めるほかない。
　クジラ・メディスンを持つ者のＤＮＡには、「ある音の周波数が記憶の中に在る太古の知識を蘇らせる」という理解がコード化されている。クジラ人間は普通、超常的な音を聞く能力がある。つまり非常な低周波と高周波が聞こえるのだ。よく発達した肉体と、かなりのテレパシー能力を兼ね備えている場合が多い。しかし応々にして本人たちは、保管した記録を使う時が来るまで、このギフトには気づかない。多くのクジラ人間は、グレート・スピリットの持つ宇宙意識に触れる。そして自分が知っている内容を、「なぜ」「どうやって」知ったのか全く思い当たらない。後でそれが正しい知識だと説明した時に、やっと「なぜ」「どうやって」得たのかを理解する。

　私たちのオーラの感情体のバランスを整え、肉体の不調を癒すために、音や周波数を使うことをクジラは教える。シャーマンの叩く太鼓の音が癒しと平和を招く事実を考えれば、クジラの教えと一致するではないか。太鼓の音は宇宙の鼓動であり、あらゆる存在の心（臓）を結ぶ。言葉や言語がない時代、人間は手ぶりで意思を通じた。そして多くの部族は、大部分の時間を沈黙の内に過ごしたのだ。当時言語として理解されたのは、グレート・スピリットが創った他の生き物、動物たちの発する声だった。
　クジラのカードを引いたら、「太古の記憶に触れよ。動物たちがあなたに歌いかける言葉に耳をすませ」と求められている。種独自の雄叫びや咆哮を持たないのは人間だけだ。あなたの雄叫びと咆哮を見つけよう。緊張や感情を解放する時に、その声を発してみよう。「あなたの原点を探せ。ＤＮＡにコード化された全運命を見よ。古い記録を解放する音を発見せよ」とクジラは告げる。それができた時、あなたは今までのあなたではない。結局のところ、あなたは宇宙のメロディだ。動物たちの歌がメロディに和音を奏でる。あなただけのユニークな音を表現する時、記憶の扉が開く。あなたが自分の独自性に気づくと、九匹のトーテム・アニマルがそれぞれの歌で和音を加えるだろう。すると内に眠っていた記憶がさらに目覚め、あなたは魂の歴史を辿り、すべての歴史を保管するクジラと交信するだろう。

参考資料：「Ｍｅｄｉｃｉｎｅ　Ｃａｒｄｓ」ジェイミー・サムズ＆デイビッド・カーソン著

新しい時代が「はじまり」を迎えます。新しい“萌芽”のために過去から価値のあるものを引き出し、未来へつなげる･･･。前半は振り子が大きく戻り過去をなぞり、月の後半になると新しいもの、未知なるものに向けて大きく移動がはじまる、緩急のある星回りです～☆

2日、愛の星「金星」が水瓶座に移動します。これによって、天秤座に滞在している「土星」との間にお互いの支配星を取り替えるミューチュアル・リセプションができあがります。これによって、思いがけない人と出会ったり、理解しあえたり、人と人とのつながり（ネットワーク）が再構築され、広がるといった出来事が起こりそうです。

4日、魚座で新月を迎えます。魚座には5天体が集中することになります。魚座は12星座の終着点。今まで救い上げることができなかったものをすべて拾い上げ、清算や浄化を促し、終わりながらも新しいものを受け入れるというサインです。「イチからはじめるために、ゼロに戻す」今までいた世界で身につけたものを、洗い流してゆきます。過去から価値のあるものだけを引き出してゆきます。

新月図では魚座の支配星である海王星がアセンダントと重なり、まさに境界線を消し、すべての区分、分類、差異をなくそうとしているようです。無効化のプロセス・・・この世界のすべての条件づけをリセットし純粋な魂として、どう生きたいのか？どうありたいのか？という問いかけが発せられます！

今、現在、いろいろな揺さぶりや混沌と向き合っている人も多いでしょう。意識の奥底にあるものが噴出したり、おざなりにしていたことと向き合うよう促されたりしているかもしれません。
この時期に起こってくる出来事は、あなたの心の奥底の想いが現実に投影されて浮上しているのです。見たいように現実を見るのではなく、しっかりと現実を見るチャンスです。あなたの本当の想い「ホンネ」に気づくチャンスです。

何かが壊れるような体験、雷に打たれるような体験は一見マイナスな出来事に思えますが、何か古い秩序が壊れることで新しいものが生まれます。神からの啓示は稲妻で表現されたりするのですから・・・大きな目覚めのチャンスです。真に目覚めなければ、同じレッスンは繰り返し、繰り返しやってくるのですから～。

この新月では無意識化で大きなシフトが行われます。新しいタネは発芽し、新しいトビラは大きく開かれています♪新しく「はじまった」と実感できるのは少し後になりますが、確実には新しいスタートのスイッチが押される重要なタイミングとなります。

潜在意識や無意識から上がってくるもの、女性性や右脳的なもの感覚や直観やイメージ、そういったものを大切にしてみて下さい。理論や意志を押し通すのではなく、柔らかさや女性的な質、動物的本能を発揮することで混沌とした難しい局面をスルリと抜けてゆけるという暗示があります。うまくスリ抜けて、シフトしてまいりましょう～！！

10日に「水星」が牡羊座に移動し、さらに12日に革命の星「天王星」がとうとう牡羊座に本格的に移動します。牡羊座は12星座のトップにあたり、まさに新しい「はじまり」を担う星座です。

20日、乙女座で満月を迎えて、まさに満ち溢れたタイミングで「太陽」も牡羊座に入り（春分）、牡羊座に4天体集まります。2010年の5月～8月にかけて「天王星」の牡羊座入の「予告編」を体験したのですが、いよいよ本格的な『新しい時代への移行』がはじまります。
前回、「天王星」が牡羊座入りしたのは1927～1928年にかけて。昭和のはじめの頃ですね。その頃の生活スタイルや常識を、今を比べると驚くほど変わっているということを1サイクル（84年）顧みると理解できると思います。2018年5月頃まで「天王星」牡羊座時代が続きます。

これから数年かけて、さまざまな世代交代や、時代ががらりとかわるような出来事が起こってゆくでしょう。今までの当たり前が「変革」していきます。一人ひとりのユニークさ、「I am」意識の真の目覚めが、どんどん加速しそうです！！

ちょうど、３月は「別れ」の時期でもあります。学校では卒業を迎える人もいるでしょうし、会社でも異動があって別れを経験しやすい時期です。別れがあるからこそ、新しい出会いが生まれます。水は流れが滞ると腐敗するように、感情においても、人との関係においてもバランスを保ち循環させ続けることが大切なのです・・・。

あたらしい時代のはじまりとともに、一人一人のなかでも止めることのできない新しい流れが、どっと堰をきったように流れはじめるでしょう～。「火」のエレメントが増えるので、精神性や情熱が高まるので、アクセル全開で走り始めることができるでしょう。新しい立場に立ったり、新しい環境に移ったりと、未知なる世界へ飛び込む人も多いと思います。

今月はローマの戦いの神マルス（マーズ）に捧げられた月！気候もよくなって、新しいことを始めてゆきたいと動き始める時期・・・マルス神のもつ勇気と行動力を後ろ盾に、思い切って未知なる世界に飛び込んでいって下さいネ！